の中へつッこむのを見たぞ。」
トゥロットは、まつ赤《か》な顔になりました。まつたくそれにちがひないので、いひぬけをすることも出来ません。しかし、トゥロットの顔は、ふいにかゞやいて来ました。そしてにこ/\いさんで言ひました。
「でもさ、ぼくに、パンを入れとけとおつしやつたのは神さまだよ。きつとさうだよ。」
トゥロットは、ぺこ/\のおなかをして、おうちへかへりました。でもお顔はとてもはれ/″\して、いかにもうれしさうでした。
底本:「日本児童文学大系 第一〇巻」ほるぷ出版
1978(昭和53)年11月30日初刷発行
底本の親本:「鈴木三重吉童話全集 第五巻」文泉堂書店
1975(昭和50)年9月
初出:「赤い鳥」赤い鳥社
1929(昭和4)年2月
入力:tatsuki
校正:伊藤時也
2006年7月19日作成
青空文庫作成ファイル:
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