た》男のお子をおもうけになっていましたが、お位におつきになってから、改めて、皇后としてお立てになる、美しい方をおもとめになりました。
すると大久米命《おおくめのみこと》が、
「それには、やはり、大空の神のお血をお分けになった、伊須気依媛《いすけよりひめ》と申す美しい方がおいでになります。これは三輪《みわ》の社《やしろ》の大物主神《おおものぬしのかみ》が、勢夜陀多良媛《せやだたらひめ》という女の方のおそばへ、朱塗《しゅぬ》りの矢に化けておいでになり、媛《ひめ》がその矢を持っておへやにおはいりになりますと、矢はたちまちもとのりっぱな男の神さまになって、媛のお婿《むこ》さまにおなりになりました。伊須気依媛《いすけよりひめ》はそのお二人の中にお生まれになったお媛さまでございます」と申しあげました。
そこで天皇は、大久米命をおつれになって、その伊須気依媛《いすけよりひめ》を見においでになりました。すると同じ大和《やまと》の、高佐士野《たかさじの》という野で、七人の若い女の人が野遊びをしているのにお出会いになりました。するとちょうど伊須気依媛《いすけよりひめ》がその七人の中にいらっしゃいました
前へ
次へ
全242ページ中95ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
鈴木 三重吉 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング