して、あっという間《ま》に、国じゅうを半分までも巻《ま》き込《こ》んでしまいました。
 皇后の軍勢は、その大海嘯と入れちがいに、息もつかせずうわあッと攻《せ》めこみました。すると新羅《しらぎ》の王はすっかり怖《おそ》れちぢこまって、すぐに降参《こうさん》してしまいました。
 国王は、
「私どもはこれからいついつまでも、天皇のおおせのままに、おうま飼《かい》の下郎《げろう》となりまして、いっしょうけんめいにご奉公申しあげます。そして毎年《まいとし》船をどっさり仕立てまして、その船底《ふなぞこ》の乾《かわ》くときもなく、棹《さお》や櫂《かい》の乾くまもなもないほどおうかがわせ申しまして、絶えず貢物《みつぎもの》を奉《たてまつ》り天地が亡《ほろ》びますまで無窮《むきゅう》にお仕え申しあげます」と、平蜘蛛《ひらぐも》のようになっておちかいをいたしました。
 それで皇后はさっそくお聞き届《とど》けになりまして、新羅《しらぎ》の王をおうま飼《かい》ということにおきめになり、その隣《となり》の百済《くだら》をもご領地《りょうち》にお定めになりました。そしてそのお印《しるし》に、お杖《つえ》を、新羅《
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