二
命は、その土地にお着きになり、熊襲建《くまそたける》のうちへ近づいて、ようすをおうかがいになりますと、建《たける》らは、うちのまわりへ軍勢をぐるりと三|重《じゅう》に立て囲《かこ》わせて、その中に住まっておりました。そして、たまたまちょうどその家ができあがったばかりで、近々にそのお祝いの宴会《えんかい》をするというので、大さわぎでしたくをしているところでした。
命《みこと》はそのあたりをぶらぶら歩きまわって、その宴会《えんかい》の日が来るのを待ちかまえていらっしゃいました。そして、いよいよその日になりますと、今までお結《ゆ》いになっていたお髪《ぐし》を、少女のようにすきさげになさり、おんおば上からおさずかりになったご衣裳《いしょう》を召《め》して、すっかり小女《こおんな》の姿《すがた》におなりになりました。そして、ほかの女たちの中にまじって、建《たける》どもの宴会《えんかい》のへやへはいっておいでになりました。
すると熊襲建《くまそたける》きょうだいは、命をほんとうの女だとばかり思いこんでしまいまして、その姿のきれいなのがたいそう気にいったので、とくに自分
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