、あわてて船をひきあげさせて、それをひっぱらせて山の間をお越《こ》えになり、またその船をおろして海をお渡《わた》りになったりなすって、やっと無事に都《みやこ》へ逃げておかえりになりました。
曙立王《けたつのみこ》は天皇におめみえをして、
「おおせのとおりに大神をお拝《おが》みになりますと、まもなく、急にお口がおきけになるようになりましたので、一同でお供をして帰ってまいりました」と申しあげました。
天皇は、それはそれは言うに言われないほどお喜びになりました。そしてすぐに兎上王《うがみのみこ》をまた再《ふたた》び出雲《いずも》へおくだしになって、大神のお社《やしろ》をりっぱにご造営《ぞうえい》になりました。
四
天皇はそれですっかりご安心になったので、こんどはご不自由がちな、おそばのご用をおいいつけになるために、かねて皇后がおっしゃってお置きになったように、丹波《たんば》から兄媛《えひめ》たちのきょうだい四人をおめしよせになりました。
しかし下の二人はたいそうみにくい子でしたので、天皇は兄媛《えひめ》とそのつぎの弟媛《おとひめ》とだけをお抱《かか》えになって、あと
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