メ@組織をよく理解せざる人々によつて抱かれるやうである。そしてそれ等の人々は Basic の必要とする慣用句を覺える代りに寧ろ200なり300なりの新語を覺えた方が學習には樂であり、より效果的ではなからうか、と主張するのである。併し此の問題を諸方面よりよく考察して見ると、その主張は必ずしも正しいとは言はれない。即ち Basic の「作用詞」と「方向詞」の用法は、結局は英語の習得のあらゆる目的に必要なものであり、又後に與へられる稍※[#二の字点、1−2−22]進んだ用法も新語と同樣に少くとも如何なる英語を讀んだり、話したりするにも必要なものである。これと同時に「作用詞」や「方向詞」の基本的用法に就いての知識を一層確實に築き上げる上に役立つものである。然るに新語は一見して如何に簡單で容易なやうに思はれても、學習者にとつては、それに附隨する發音、綴字、不規則な語形の變化、用法等教師の普通に氣の付かないやうな癖を持つものである。しかも日常普通に用ゐられる語の場合に於いて殊にさうである。(例へば、動詞の bear の諸種の用法の如き)。然るに Basic は一貫した組織を成すものであるから、その
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