うがいささかめんくらった形だ。
「なんだって? 君は本当にもう考えてたのかい?」と彼は叫んだ。
「僕は……僕は別に考えていたっていうわけじゃないけれど」と、アリョーシャはつぶやくように答えた。「いま君があんな変なことを言いだしたので、なんだか僕自身もそんなことを考えていたような気がしたのさ」
「ほうら(君ははっきり言い表わしたんだよ)ほうらね? 今日お父さんとミーチェンカ兄さんを見ているうちに、犯罪のことを考えたんだろ? してみると、僕の推察に誤りはないだろう?」
「まあ、待ちたまえ、待ちたまえ」とアリョーシャは気づかわしげにさえぎった。「君はどういうところからそんな風に考えるの?……なんだって君はそんなことばかり気にするのだ。これがまず第一の問題だよ」
「その二つの質問はまるで別々の問題だが、しかしもっともなことなんだよ。おのおの別々に答えよう。まずどういうところから感づいたかといえば、今日君の兄さんドミトリイ・フョードロヴィッチの赤裸々の正体を、突然、一瞬のあいだにすっかり見抜いてしまったからだ。さもなければ、こんなことを感づくはずはなかったのさ。つまり、何かしらちょっとしたきっか
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