來たわいな。
GONSHAN. GONSHAN. 何本《なんぼん》か、
地には七本、血のやうに、
血のやうに、
ちやうど、あの兒の年の數《かず》。
GONSHAN. GONSHAN. 氣をつけな、
ひとつ摘《つ》んでも、日は眞晝、
日は眞晝、
ひとつあとからまたひらく。
GONSHAN. GONSHAN. 何故《なし》泣くろ、
何時《いつ》まで取っても曼珠沙華《ひがんばな》、
曼珠沙華、
恐《こは》や、赤しや、まだ七つ。
牡丹
ほんにの、薄情《はくじやう》な牡丹がちりかかる。
風もない日に、のう、
紅《あか》い牡丹が、のうもし、ちりかかる。
ひらきつくした二人《ふたり》がなかか、
雨もふらいで、のうもし、ちりかかる。
氣まぐれ
逢ひに來たち[#「ち」に「*」の著者註]の
日の照り雨のふるなかを、
Odan mo iya, Tinco Sa!
しやりむり別れたそのあとで、
未練《みれん》な牡丹がまたひらく。
Odan mo iya, Tinco Sa!
[#数字は1字下げ、説明は3字下げ]
1、ちの[#「ちの」に傍点]は雅言のとや[#「とや」に傍点]なり。來たの、
前へ
次へ
全140ページ中134ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
北原 白秋 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング