》吸ひつき、日は赤し、
明《あか》り障子の沈丁花。


 NOSKAI



堀の BANKO をかたよせて
なにをおもふぞ。花あやめ
かをるゆふべに、しんなりと
ひとり出て見る、花あやめ。


 かきつばた



柳河の
古きながれのかきつばた、
晝は ONGO [#「ONGO」に「*」の著者註]の手にかをり、
夜は萎《しを》れて
三味線の
細い吐息《といき》に泣きあかす。
(鳰《ケエツグリ》のあたまに火が點《つ》いた、
潜《す》んだと思ふたらちよいと消えた。)
 * 良家の娘、柳河語


 AIYAN[#「AIYAN」に「*」の著者註]の歌


いぢらしや、
ちゆうまえんだ[#「ちゆうまえんだ」に傍点]のゆふぐれに
蜘蛛《コブ》が疲《つか》れて身をかくす、
ほんに薊の紫に
刺《とげ》が光るぢやないかいな。
(*ANTEREGAN の畜生はふたごころ。わしやひとすぢに。)
 1、下婢、兒守女、柳河語。
 2、あの畜生?


 曼珠沙華


GONSHAN. GONSHAN. 何處《どこ》へゆく、
赤い、御墓《おはか》の曼珠沙華《ひがんばな》、
曼珠沙華《ひがんばな》、
けふも手折りに
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