なびく髪には蘆薈《ろくわい》、
嘴《はし》にまたあかき実《み》を塗《ぬ》る
淫《みだ》らなる鳥にしあれば、
絶えず、その真白羽《ましろは》ひろげ
乳香《にふかう》の水したたらす。
されば、子なゆめ近よりそ。
視よ、持つは炎《ほのほ》か、華《はな》か、
さならずば実《み》の無花果《いちじゆく》か、
兎《と》にもあれ、かれこそ邪法《じやはふ》。
わかうどなゆめ近よりそ。


  日ごとに

日ごとにわかき姿《すがた》して
日ごとに歌ふわが族《ぞう》よ、
日ごとに紅《あか》き実《み》の乳房《ちぶさ》
日ごとにすてて漁《あさ》りゆく。


  黄金向日葵

あはれ、あはれ、黄金《こがね》向日葵《ひぐるま》
汝《みまし》また太陽《ひ》にも倦《あ》きしか、
南国《なんごく》の空の真昼《まひる》を
かなしげに疲《つか》れて見ゆる。


  一※[#「火+主」、第3水準1−87−40]

香炉《かうろ》いま
一※[#「火+主」、第3水準1−87−40]《いつす》のかをり。
 あはれ、火はこころのそこに。

さあれ、その
一※[#「火+主」、第3水準1−87−40]《いつす》のけむり、
 かの空《そら》
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