ぢ》よ、なにすとか、
老眼鏡《おいめがね》ここにこそ、座《ざ》はあきぬ、
いざともに祷《いの》らまし、ひとびとよ、
さんた・まりや。さんた・まりや。さんた・まりや。
拝《をろが》めば香炉《かうろ》の火身に燃えて
百合のごとわが霊《たま》のうちふるふ。
あなかしこ、鴿《はと》の子ら羽《は》をあげて
御龕《みづし》なる蝋《らふ》の火をあらためよ。
黒船《くろふね》の笛きこゆいざさらば
ほどもなくパアテルは見えまさむ、
さらにまた他《た》の燭《そく》をたてまつれ。
あなゆかし、ロレンゾか、鐘鳴らし、
まめやかに安息《あんそく》の日を祝《ほ》ぐは、
あな楽し、真白《ましろ》なる羽をそろへ
鴿《はと》のごと歌はまし、わが子らよ。
あはれなほ日は高し、風たちて
棕櫚《しゆろ》の葉のうち戦《そよ》ぎ冷《ひ》ゆるまで、
ほのかなる蝋《らふ》の火に羽をそろへ
鴿《はと》のごと歌はまし、はらからよ。
※[#「舟+虜」、第4水準2−85−82]を抜けよ
はやも聴け、鐘鳴りぬ、わが子らよ、
御堂《みだう》にははや夕《よべ》の歌きこえ、
蝋《らふ》の火もともるらし、※[#「舟+虜」、第4水準2−85−8
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