んは、それみると、
すぐにがちょうをひったくり、
そして、その背にうちのって、
お月さまめがけてとんでいった。
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* ハアレクイン。道化|芝居《しばい》の男役です。
** コランバイン。これは女役です。
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まざあ・ぐうす
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こまどりのお葬式《ともらい》
「だァれがころした、こまどりのおすを」
「そォれはわたしよ」すずめがこういった。
「わたしの弓で、わたしの矢羽《やば》で、
わたしがころした、こまどりのおすを」
「だァれがみつけた、しんだのをみつけた」
「そォれはわたしよ」あおばえがそういった。
「わたしの眼々《めめ》で、ちいさな眼々で、
わたしがみつけた、その死骸《しがい》みつけた」
「だァれがとったぞ、その血をとったぞ」
「そォれはわたしよ」魚《さかな》がそういった。
「わたしの皿に、ちいさな皿に、
わたしがとったよ、その血をとったよ」
「だアれがつくる、経帷子《きょうかたびら》をつくる」
「そォれはわたしよ」かぶとむしがそ
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