念珠集
斎藤茂吉
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【テキスト中に現れる記号について】
《》:ルビ
(例)維也納《ウインナ》の
|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)首府|民顕《ミユンヘン》に
[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(数字は、JIS X 0213の面区点番号、または底本のページと行数)
(例)※[#「二点しんにょう+貌」、第3水準1−92−58]
[#…]:返り点
(例)治[#二]寒痰咳嗽[#一]
〔〕:アクセント分解された欧文をかこむ
(例)皆 〔Pra:putium〕 などが
アクセント分解についての詳細は下記URLを参照してください
http://aozora.gr.jp/accent_separation.html
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1 八十吉
僕は維也納《ウインナ》の教室を引上げ、笈《きふ》を負うて二たび目差すバヴアリアの首府|民顕《ミユンヘン》に行つた。そこで何や彼や未だ苦労の多かつたときに、故郷の山形県|金瓶村《かなかめむら》で僕の父が歿《ぼつ》した。真夏の暑い日ざかりに畑《はたけ》の雑草を取つてゐて、それから発熱《ほつねつ》してつ
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