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 これは單《たん》に旅人《たびゞと》を面白《おもしろ》く思《おも》はせるために設《まう》けられたものではなくて、だん/\文明《ぶんめい》に進《すゝ》むに從《したが》ひ、昔《むかし》の良《よ》い風俗《ふうぞく》や面白《おもしろ》い建築物《けんちくぶつ》が次第《しだい》に滅《ほろ》んで行《ゆ》くのを保存《ほぞん》するために出來《でき》たものであります。私《わたし》は日本《につぽん》においても、文化《ぶんか》の進《すゝ》むに從《したが》つて、田舍《ゐなか》にある古《ふる》い風俗《ふうぞく》や道具類《どうぐるい》が、次第《しだい》に滅《ほろ》び行《ゆ》くことを殘念《ざんねん》に思《おも》ふので、一日《いちにち》も早《はや》くかういふふうな民俗博物館《みんぞくはくぶつかん》が設《まう》けられることを希望《きぼう》するものであります。そして、このスエーデンの博物館《はくぶつかん》を造《つく》つた人《ひと》は、最初《さいしよ》から多《おほ》くの金錢《きんせん》を投《とう》じて着手《ちやくしゆ》したのではなく、少《すこ》しづゝ集《あつ》めて長《なが》い年月《としつき》の間《あひだ
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