がつこう》と同《おな》じ役目《やくめ》をする博物館《はくぶつかん》は實《じつ》に貧弱《ひんじやく》であつて、わづかに東京《とうきよう》、京都《きようと》、奈良《なら》の三箇所《さんがしよ》に美術博物館《びじゆつはくぶつかん》がある外《ほか》、これといふものもないのは甚《はなは》だ殘念《ざんねん》です。これは日本人《につぽんじん》がまだ學問《がくもん》をするには學校《がつこう》だけで十分《じゆうぶん》であるといふような、間違《まちが》つた考《かんが》へを持《も》つてゐることから來《き》たものでありませうが、今後《こんご》は學校以外《がつこういがい》に、圖書館《としよかん》や博物館《はくぶつかん》が學校同樣《がつこうどうよう》に日本國中《につぽんこくじゆう》到《いた》る處《ところ》に出來《でき》て、學校《がつこう》において先生《せんせい》から學問《がくもん》を教《をそ》はりながら、また學校《がつこう》を出《で》てから皆《みな》さんが自分《じぶん》で圖書館《としよかん》や博物館《はくぶつかん》へ行《い》つて、學問《がくもん》をやるようにならなければいけないと思《おも》ひます。
[#「第六圖 
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