くの石器《せつき》が遺《のこ》つてゐるかといふに、その後《ご》の時代《じだい》に使用《しよう》された金屬《きんぞく》の器物《きぶつ》になりますと、土《つち》の中《なか》で腐《くさ》つてしまつてなくなつたり、あるひは腐《くさ》つてゐないものは拾《ひろ》つて他《ほか》の器物《きぶつ》に造《つく》り直《なほ》したりするといふことがある上《うへ》に、昔《むかし》の人《ひと》がはじめから石器《せつき》のように惜《を》し氣《げ》もなく捨《す》てることをしなかつたのです。しかるに石器《せつき》は土《つち》の中《なか》にあつても腐《くさ》ることはなく、また他《ほか》の器物《きぶつ》に改造《かいぞう》することもほとんど出來《でき》ないのでありますから、昔《むかし》から石器《せつき》には餘《あま》り注意《ちゆうい》する者《もの》がなかつたのであります。また石器時代《せつきじだい》の人《ひと》も一度《いちど》石器《せつき》が破損《はそん》した場合《ばあひ》には、たいてい捨《す》てゝしまひ、これを改造《かいぞう》するようなことはなかつた。これが今日《こんにち》多《おほ》くの石器《せつき》が發見《はつけん》され
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