距離《きより》を置《お》いて竝《なら》んでゐるといふようなあり樣《さま》であります。石器時代《せつきじだい》の墓場《はかば》があり/\とこの世《よ》の中《なか》に現《あらは》れたわけで、發掘《はつくつ》に行《い》つた私共《わたしども》も實《じつ》に驚《おどろ》いたものでした。そして、それらの人間《にんげん》の骨《ほね》はほとんど完全《かんぜん》に、指先《ゆびさき》の骨《ほね》まで遺《のこ》つてゐる場合《ばあひ》がすくなくないのであります。かへって後《のち》の時代《じだい》の大《おほ》きな古墳《こふん》で、石棺《せきかん》の中《なか》に入《い》れた人間《にんげん》は骨《ほね》まで腐《くさ》つてゐるのが普通《ふつう》でありますのに、この棺桶《かんをけ》もなく土中《どちゆう》に埋《うづ》めた人間《にんげん》の骨《ほね》が、よく遺《のこ》つてゐるのは一見《いつけん》不思議《ふしぎ》に感《かん》ぜられますが、それは棺《かん》の中《なか》は空氣《くうき》が侵入《しんにゆう》して腐《くさ》り易《やす》いが、直接《ちよくせつ》に土中《どちゆう》に埋《うづ》める時《とき》は空氣《くうき》が入《い》り難《
前へ 次へ
全290ページ中130ページ目


小説の先頭へ
文字数選び直し
浜田 青陵 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ 登録 ご利用方法 ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング