》から見《み》ても、大英博物館《だいえいはくぶつかん》にけっして負《ま》けないのであります。ルーヴルには圖書館《としよかん》が附設《ふせつ》されてない代《かは》りに、古《ふる》い繪《え》の博物館《はくぶつかん》が含《ふく》まれてをります。殊《こと》にこの古《ふる》い繪《え》の方《ほう》では、他《ほか》にこれと肩《かた》を竝《なら》べる程《ほど》のものはないといはれてをります。たゞこの博物館《はくぶつかん》は昔《むかし》の建《た》て物《もの》をそのまゝ使《つか》つてゐるので、光線《こうせん》の工合《ぐあひ》が少《すこ》しく惡《わる》いのが缺點《けつてん》ともいへるでせう。ルーヴルの他《ほか》にパリで有名《ゆうめい》なのは、歴史《れきし》に關《かん》するものを竝《なら》べたクルニー博物館《はくぶつかん》、郊外《こうがい》に出《で》ますと、サン・ジェルマンの博物館《はくぶつかん》といふ考古學《こうこがく》の博物館《はくぶつかん》があります。
[#「第八圖 パリ・ルーヴル博物館」のキャプション付きの図(fig18371_09.png)入る]
つぎにドイツへ行《ゆ》きますと、首府《しゆふ》ベルリンにはいふまでもなく多《おほ》くの博物館《はくぶつかん》があります。フリィドリッヒ帝《てい》[#「フリィドリッヒ帝《てい》」は底本では「フリィドノッヒ帝《てい》」]博物館《はくぶつかん》などには古《ふる》い美術品《びじゆつひん》ばかりが集《あつ》めてあり、ベルガモンといふ所《ところ》から持《も》つて來《き》たギリシヤの彫刻《ちようこく》を容《い》れるため、すばらしい設備《せつび》がしてあります。また日本《につぽん》支那《しな》その他《た》東洋《とうよう》の美術品《びじゆつひん》を集《あつ》めた博物館《はくぶつかん》だとか、世界各國人種《せかいかつこくじんしゆ》の土俗品《どぞくひん》を網羅《もうら》した博物館《はくぶつかん》だとかゞこの大都會《だいとかい》を飾《かざ》つてをりますが、ロンドンやパリの大博物館《だいはくぶつかん》に比《くら》べては、新《あたら》しく出來《でき》たゞけに少《すこ》し見劣《みおと》りがするようであります。しかしドイツではベルリン以外《いがい》の都會《とかい》に、かへってベルリンよりも大《おほ》きくて、しかも立派《りつぱ》な博物館《はくぶつかん》が少《すくな》か
前へ
次へ
全145ページ中14ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
浜田 青陵 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング