尚つけ加えておきたいことは、私が唯このように平和へのねがいを詩にうたっているというだけの事で、いかに人間としての基本的な自由をまで奪われねばならぬ如く時代が逆行しつつあるかということである。私はこのような文学活動によって生活の機会を殆んど無くされている事は勿論、有形無形の圧迫を絶えず加えられており、それはますます増大しつつある状態である。この事は日本の政治的現状が、いかに人民の意思を無視して再び戦争へと曳きずられつつあるかということの何よりの証明にほかならない。
又私はいっておきたい。こうした私に対する圧迫を推進しつつある人々は全く人間そのものに敵対する行動をとっているものだということを。
この詩集はすべての人間を愛する人たちへの贈り物であると共に、そうした人々への警告の書でもある。
一九五二年五月一〇日
[#地から2字上げ]峠 三吉
底本:「新編 原爆詩集」青木書店
1995(平成7)年7月7日第1版第1刷発行
入力:広島に文学館を! 市民の会、福田真紀子
校正:LUNA CAT
2004年7月11日作成
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