かせながらふってみた。一が出た。私はコップに水をくんで来て、薬全部をのんだ。私は、寐着にきかえる暇もなくふとんの上によこたわり、二枚のかけぶとんを首までかけた。その時、階下で電話の鈴がなった。まもなく、母が階下から声をかけた。
「ボビ。御電話よ」
「もう寐たと云って……」
私は辛うじてそう云った。頭ががんがん鳴り、動悸ははげしく打った。体中がしびれてぐるぐるまわっているような気がした。すぐに私はもう何も感じなくなっていた。
自殺するということも、死んでしまうことが出来なかったということも、これは全く喜劇であると考えたのは数日後であった。
完全に五十時間の私を記憶していない。唯、人の話によると、七転八倒し、苦しみもがき、嘔吐し、自分の髪の毛をひっちぎり、よく云われる生きながらの地獄であったそうな。
気がついた時、私の耳にラジオがきこえた。
「ヘ短調ね」
私は口の中で呟いたようだったけれど、声には出なかった。脚も手も動かそうとしても動かない。傍に医者が私の表情をみまもっているのがぼんやりみえた。私は生きていることをうっすらと感じた。私は目を閉じてうす笑いを浮べた。その笑いは自嘲と
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