して言った。
「まあ、みんなが牛は養っていてくれるだろうよ」
「あしたたずねられたら、なんと言うつもりだ」とマチアが聞いた。
「ほんとうのことを言うさ」
「そうなれば、あの人たちはきみをバルブレンの手にわたすだろう。バルブレンのおっかあが一人きりだったら、あの人に向かってわたしたちの言うことがうそかどうか聞こうとする。そうなればもうあの人の不意《ふい》を驚《おどろ》かすことができなくなる」
「おやおや」
「きみはバルブレンのおっかあとは長いあいだ別《わか》れている。あの人がもう死んでしまって、いないとも限《かぎ》らない」
このおそろしい考えだけはついぞこれまでわたしも起こしたことがなかった。でもヴィタリス老人《ろうじん》も死んだ……わたしはかの女までも亡《な》くしたかもわからない、という考えが、どうしてこれまで起こらなかったろう。
「なぜきみはそれを先に言わなかった」とわたしは言った。
「だってつごうのいいじぶんには、そんな考えは起こらなかったからさ。ぼくはきみの雌牛《めうし》をバルブレンのおっかあにおくるという考えでずいぶんうれしくなっていた。あの人がどんなに喜《よろこ》ぶだろうと
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