あくる日になると、いよいよわたしは心配でおどおどしながら、芝居《しばい》をするはずのさかり場まで行列を作って行った。
 親方が先に立って行った。背《せい》の高いかれは首をまっすぐに立て、胸《むね》を前へつき出して、おもしろそうにふえでワルツをふきながら、手足で拍子《ひょうし》をとって行った。その後ろにカピが続《つづ》いた。イギリスの大将《たいしょう》の軍服《ぐんぷく》をまねた金モールでへりをとった赤い上着を着、鳥の羽根《はね》でかざったかぶとをかぶったジョリクールがその背中《せなか》にいばって乗っていた。
 ゼルビノとドルスが、ほどよくはなれてそのあとに続いた。
 わたしがしんがりを務《つと》めていた。わたしたちの行列は親方の指図どおり適当《てきとう》な間をへだてて進んだので、かなり人目に立つ行列になった。
 なによりも親方のふくするどいふえの音《ね》にひかれて、みんなうちの中からかけ出して来た。とちゅうの家の窓《まど》という窓はカーテンが引き上げられた。
 子どもたちの群《む》れがあとからかけてついて来た。やがて広場に着いたじぶんには、わたしたちの行列に、はるか多い見物の行列がつなが
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