うか。
また、おそらくこの神の観念は、熱や寒の観念、およびこれに類するものの観念について少し前に私が気づいたのと同じく、質料的に偽であり、従ってまた無から出てくることができる、と言うことはできない。なぜなら、反対に、この観念は極めて明瞭で判明であり、そして他のいかなる観念よりも多くの客観的実在性を含んでいるからして、この観念よりも多くそれ自身によって真なるもの、偽でないかとの疑いを容れることがいっそう少ないもの、は存しないからである。私は言う、この最も完全にして無限なる実有の観念はこの上なく真であるのである、と。というのは、たといおそらくかくのごとき実有は存在しないと仮想することができるにしても、この実有の観念が、先に寒の観念について言ったごとく、何ら実在的なものを私に示さないと仮想することはできないから。この観念はまたこの上なく明晰で判明であるのである。なぜなら、何であれ私が実在的にして真なるものとして、また何らかの完全性をもたらすものとして明晰に判明に知覚するものは、全部この観念のうちに含まれているから。またこの場合、私が無限なるものを把握しないということ、あるいは神のうちには私
前へ
次へ
全171ページ中75ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
デカルト ルネ の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング