とは、全く疑ひを容れる餘地が無い(三)。かくの如き傳統を繼いで、時間性との聯關において永遠性の周到なる論究と明確なる概念規定とを試み、イデアリスムの哲學の永遠觀を完成したのはプロティノスである。後の思想は彼の祖述以上に多く出でぬといつても過言ではないであらう。主體と客體との完全なる合一、即ち他者性を背景とする完全なる同一性、が彼においても永遠性の本質的特徴である。かれの特に際立つた功績は、永遠性が生において成立つことと、全體性乃至無限性を特徴とすることとを強調した點に存する。アリストテレスにおいてと同じく彼においても、神即ちこの場合 nous は純粹なる完全なる觀想であり、人間はこの神的觀想に與かることによつて、即ち觀想の働きをもつて神との合一を遂げることによつて永遠性を獲得する。
 この思想は、永遠性が生の共同從つて愛において成立つことを認めた點において、眞理の深き洞察を宿してゐる。しかしながらその愛は觀想主義の立場におけるエロースとしての愛以上に出でなかつた。尤もエロースは本質上憧れであり缺乏を前提としてのみ成立つゆゑ、何等かの意味においてそれの超越が行はれねばならぬ。このことはこ
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