示の間に根源的と派生的との又その他重要性の相違の現はれる場合もあらう。いづれにせよ啓示は――尤も本質に必ずしも副はぬやうな諸現象は事實としては到る處に見られるが――永遠性と時間性との間に勢力範圍を適宜に割當てることによつて協定を結び妥協を遂げるやうなものではなく、例へば半ば神半ば人であるやうな對象を押立てるやうなものではなく、兩極にそれぞれの完全なる支配を許すものである。時間的存在も永遠的存在も飽くまでも各自の性格を維持乃至主張する。從つて啓示の任務に當る對象は一方において永遠者神聖者を本質的に顯はにするものでありながら、他方においては反對に本質的に隱すものである。要するに、時間性とそれの領域に屬するものとが、完全に克服されずにそのままに保存される點に、啓示の本質的特徴は存する。このことはそれが暫有的なる事態であり、究極的なるものはなほ更に求めらるべきであるを示唆する。
神の愛としての啓示に對する人の側の答が、すでに述べた如く、「信仰」である。すなはちそれは人の神への愛に外ならぬ。啓示の多義性兩面性に應じてそれも反對の傾向を從屬的契機として必ず含有する。それは從順・信頼・感謝等であり
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