異なるにつれて、多種多樣である。アリストテレス(二)はかかる媒介者を「ト・ピレートン」(〔to phile_ton〕 愛せらるべきもの)と呼び、「善」と「快」と「有益」との三つを擧げた。しかしながら、單にかくの如き普遍的なる價値觀念に限らず、特殊の固定したる人倫關係乃至はかかる關係における特殊の資格、次に又流動的なる諸關係例へば「隣りの人」乃至はその反對として「遠き人」(遠き後の世の人)など(三)、更に諸種の思想・法則・理想など、皆ピレートンであり得る。これらは共同の成立乃至維持に對し制約や理由を提供し、かくて又各種の共同の姿と内容の特質とを規定する。特に強調せらるべきは、これらの條件や規定を媒介としてはじめて共同が成立つこと、從つて共同における直接の對手はそれらであつて、それらによつて媒介される實在的他者ではないことである。今愛を主體の態度の側より觀れば、それは他者無くしては自ら有るを欲せぬこと、他者によつて規定されるものとして自己を規定し自己の存在を主張することと呼び得るであらうが、その場合の他者はいつも直接には媒介者そのものである。直接性を擲つことによつて、しかし同時に新たなる直
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