吝嗇家
三遊亭円朝
−−
【テキスト中に現れる記号について】
《》:ルビ
(例)極《ごく》
−−
極《ごく》吝嗇《しわ》い仁《ひと》が御座《ござ》いまして、旦「小僧《こぞう》や。小「へえ。旦「お隣《となり》へ往《いつ》てノ蚊帳《かや》の釣手《つりて》を打つんだから鉄槌《かなづち》を貸《か》して下さいと然《さ》う云《い》つて借《か》りて来《こ》い。小「へえ……往《いつ》て参《まゐ》りました。旦「貸《か》して呉《く》れたか。小「アノお隣で、何《なん》の釘《くぎ》を打つんだと申《まう》しますから、蚊帳《かや》の釣手《つりて》を打つんですから鉄釘《かなくぎ》で御座《ござ》いませうと申《まう》しましたら、鉄《かね》と鉄《かね》との摺《す》れ合《あ》ひで金槌《かなづち》が減《へ》るから貸《か》せないと申《まう》しました。旦「ムーン然《さ》う吝嗇《けち》な奴《やつ》だ……ぢやア宅《うち》のを出して使へ。
底本:「明治の文学 第3巻 三遊亭円朝」筑摩書房
2001(平成13)年8月25日初版第1刷発行
底本の親本:「定本 円朝全集 巻の13」世界文庫
1964(昭和39)年6月発行
入力:門田裕志
校正:noriko saito
2009年6月19日作成
青空文庫作成ファイル:
このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)で作られました。入力、校正、制作にあたったのは、ボランティアの皆さんです。
終わり
全1ページ中1ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
三遊亭 円朝 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング