い》の者ゆえ其家《そこ》を起して湯を貰い、
市「何か薬はあるか」
權「だらにすけ[#「だらにすけ」に傍点]ならある」
といったが埓《らち》が明きません。
市「まアお女中御心配なさるな」
と是から直《すぐ》にお藤を連れまして、市城村の我が宅へ帰って来まして、深くお藤の身の上を聞きました。
四十六
此方《こちら》は左様《そん》な事は知りませんから、明日《あした》は来るに違いないと待《まち》に待って居りました、橋本幸三郎、岡村由兵衞の二人は、鈴木屋の下婢《おんな》は瀧川左京と云う以前は立派なお旗下のお嬢さんと知りませんでしたから、
幸「あゝ何も彼《あれ》に酌をさせて、お前《めえ》姐《ねえ》さんと云ったぜ」
由「旦那本当にお気の毒じゃア有りませんか、あなた五十両で彼《あ》の女《こ》を身請して東京へ連れて往《い》けば、お母《っか》さんが嘸《さぞ》お悦びなさいましょう、さっそく貴方の御新造にお取持を致しましょう」
幸「然《そ》うお太皷口をきかれちゃア困る」
と幸三郎は飲めない酒を飲んでグッスリ寝付きますと、温泉場も一時(午前)から三時までの間は一際|※[#「門<眞」、第
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