いな」
十八
永「貸して遣《や》ろうとも、お前が資本《もとで》にするなれば貸しましょう、宜《よ》いわ、宜いが然《そ》う云う事は緩《ゆっ》くり相談しなければならん、何《ど》の様《よう》にも相談しよう……おゝ酒が無くなったが折角七兵衞さんが来てのじゃ、酒がなければ話も出来ぬ、お梅さん御苦労ながら、門前では肴《さかな》が悪いから重箱を持って瞽女町へ往《い》って、うまい肴を買って七兵衞さんに御馳走して……お前遠くも瞽女町へ往って来て呉れんか、とてもうまいものは近辺にはないからのう」
梅「じゃア往って来ましょう」
七「往って来《き》ねえ、御馳走に成るのだから……旦那え、お梅も追々《おい/\》婆アに成りましたが、あの通りの奴でね、また私も萬助より他に馴染がないので心細うございます、お梅も此方《こちら》へ上《あが》るのを楽しみにして居ります、旦那可愛がって遣って、あんな奴でも一寸《ちょっと》泥水へ這入った奴で、おつう小利口なことをいうが、人間は余り怜悧《りこう》ではないがね、もし旦那、お相手によければ差上げますぜ、だが上げる訳にもいきませんかね、私《わたくし》も苦労を腹一杯した人
前へ
次へ
全303ページ中75ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
三遊亭 円朝 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング