う是《こ》りゃア水攻めにするより外に仕方が無いと云って、どん/\水を入れて見ると、下へ脱《ぬ》けて落《おち》る処が有るから遂々《とう/\》水攻《みずぜめ》も無駄になって、何うしたら宜かろうと只浅間山を多勢《おおぜい》で取巻いて居るだけじゃが、肝腎の彦五郎は裏穴から脱けて、相変らず人を殺したり追剥《おいはぎ》を為《す》るので、これには殆《ほとん》ど重役が困っている所に、一人の修行者《しゅぎょうじゃ》が来て、あなた方は幾ら此処《こゝ》を取巻いて居ても北條彦五郎を取押える事は出来ません、殊に北條彦五郎は大力無双《だいりきぶそう》で、二十五人力も有るという事だから、兎《と》てもいけぬに依ってお引揚げなさいと云うから、引揚げたら何うすると云うと、私《わたくし》一人に盗賊取押え方《かた》を仰付けられゝば有難いと云うので、然らば修行者は何《ど》のくらいな力が有るかと云うと、私は力が有ります、何うか盗賊取押えを仰付けられたいと云うから、段々評議をした所が、何せ今までのように頑張っていても出るか出ないか知れぬから、当人が取押えると云うなら遣《や》らして見ろという仰しゃり付けで、これから其の修行者に取押え
前へ
次へ
全303ページ中275ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
三遊亭 円朝 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング