う》すればお前得心ずくでなく疵《きず》を付けられて、他《ほか》へ縁付く事も出来ねえ、それよりはうんと云って得心さえすれば弟御《おとうとご》も仕合《しあわせ》、旦那も斯《こ》んな挙動《まね》を為たくはねえが、お前があゝ云う気性だから仕方がねえ、よう後生だ、ようそれで連れて来たんだ、私が困るから諾《うん》と云って、よう後生だから諾と云って呉んねえ」
やま「さア殺しておしまい、何うも恐しい悪党だ、徒党をして山へ連れて来て慰さもうとする気か、舌を噛んでも人に肌身を汚《けが》されるものか、さア殺してしまえ」
傳「それじゃア仕様がねえ、おいそんな事を……お前《めえ》が否だと云えば手足を押えても□□ぜ」
やま「慰めば舌を喰切って」
典「なに」
傳「旦那腹を立ってはいけねえ、おい姉《ねえ》さん、お前《めえ》否だと云えば仕方がない」
 と無理遣《むりやり》に手を取りますると、
やま「何を、放せえ」
 と手に喰付きますから、
傳「いけねえ、此のあまっちょ、おい庄吉さん□□□□□□」
 と□□□押転《おしこか》し、庄吉は足を押える。
やま「ひー殺してしまえ、殺せえ」
 と云う声は谺《こだま》に響きます、後《
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