に医者に売卜に薬屋でがすかこれは大丈夫でげす、どうも結構なお住居《すまい》ですな」
典「田舎では種々《いろ/\》な事を遣らぬではいかぬ、荒物屋は荒物ばかりと極《き》めてはいかぬて」
傳「妙でげすな」
典「さアお酌を致しましょう」
傳「へえ…有難う」
典「まずい物だが召上れ」
傳「頂戴致します……庄吉さん久し振で酌をして呉んねえ、何うも懐かしいなア、何うして来たかなア」
庄「本当に思掛けなくゆやはや恥かしいな、何うしてお前も此処《こゝ》へ来たか」
傳「旦那おかしい事があればあるものさ、此の人はね越中の高岡で宗慈寺という寺に居りました寺男でね、賭博《ばくち》をしておかしい事がありやした……今では過去《すぎさ》った事だが、あれは何うなったえ」
庄「何うたって何うにも彼《こ》うにも酷《ひど》い目に遭《お》うたぜ、私《わし》ア縁の下に隠れて、然《そ》うしてお前様|死人《しびと》とは知らぬから先に逃げた奴が隠れて居ると思うたから、其奴《そいつ》の帯を掴《つか》んでちま/\と隠れて居ると、さア出ろ、さア出ろと云うので帯を取って引かれるから、ずる/\と引摺《ひきず》られて出ると、あの一件が出たので」
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