甚藏、お前もう能《い》い加減に馬鹿も廃《や》めてナ、大分《だいぶ》評判が悪いぜ、何《なん》とかにも釣方《つりかた》で、お前の事も案じるよ、大勢に悪《にく》まれちゃア仕方がねえ、名主様も睨《にら》んで居るよ」
甚「怖《おっ》かねえ、からもう憎まれ口《ぐち》を利くから村の者は誰《たれ》も私《わっし》をかまって呉れません、ヘエ、御免なすって、えゝ此の間|一寸《ちょっと》嬢《ねえ》さんを見ましたが、えゝ彼《あれ》はあのお妹御様《いもうとごさま》で、いゝ器量で大柄で人柄の好《い》いお嬢《こ》でげすね、お前さんが時々|異見《いけん》を云って下さるから、何《ど》うか止してえと思うが、資本《もとで》は無し借金は有るし何うする事も出来ねえ、此の二三日《にさんち》は何うにも斯《こ》うにも仕様がねえから、些《ちっ》と許《ばか》り質を取って貰いてえと思って、此方様《こちらさま》は質屋さんで、価値《ねうち》だけの物を借りるのは当然《あたりまえ》だが、些とくどいから上手を遣わなければならねえが、質を取ってお貰《もれ》え申してえので」
三「取っても宜《よ》い何《なん》だイ」
甚「詰らねえ此様《こん》な物で」
前へ
次へ
全520ページ中151ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
三遊亭 円朝 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング