らのう、兄弟分の固めを仕なければならねえが、おいお前《めえ》田舎は堅えから、己の弟分だと云えば、何様《どんな》間違《まちげえ》が有ったってもお前他人にけじめ[#「けじめ」に傍点]を食う気遣《きづけえ》ねえ、己の事を云やア他人《ひと》が嫌がって居るくれえだからナ、其方《そっち》の強身《つよみ》よ、さア兄弟分《きょうでいぶん》の固めをして、お互《たげえ》にのう」
 新「ヘイ有難うございます、何分どうか、其の替り身体で働きます事は厭《いと》いませんから、どんな事でも仰しゃり付けて下さればお役には立ちませんでも骨を折ります」
 甚「お前《めえ》幾才《いくつ》だ」
 新「ヘエ二十二でございます」
 甚「色の白《しれ》え好男《いゝおとこ》だね、女が惚れるたちだね、酒が無《ね》えから兄弟分《きょうでえぶん》の固めには、先刻《さっき》一燻《ひとくべ》したばかりだから、微温《ぬるま》になって居るが、此の番茶を替りに、己が先へ飲むから是を半分飲みな」
 新「ヘエー有難うございます、恰《ちょう》ど咽喉《のど》も乾いて居りますから、エヽ有難うございます、誠に私《わたくし》も力を得ました」
 甚「おい兄弟分《き
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