は兄貴の仇なり心を残さぬ様に斯《かく》書残し候
[#ここで字下げ終わり]
との書置に皆打驚き、匆々《そう/\》差配人差添えの上で訴えに相成ります。漸く事済《ことずみ》になって、此のおふみの子供をもて相続人に相定めまする。又お美代は後、後家を立て通して居りましたという。おふみが死去の後に子供等が引続きまして松山の家を立てまする。御徒町の腹切《はらきり》と人の噂を聞きまして、愚作なれど一冊のお話に纏《まと》めました、松と藤のお話でございますが、先ずこれで全尾《ぜんび》でございます。
[#地から1字上げ](拠酒井昇造、佃與次郎速記)
底本:「圓朝全集 巻の二」近代文芸資料複刻叢書、世界文庫
1963(昭和38)年7月10日発行
底本の親本:「圓朝全集 卷の二」春陽堂
1927(昭和2)年12月25日発行
※「旧字、旧仮名で書かれた作品を、現代表記にあらためる際の作業指針」に基づいて、底本の表記をあらためました。
ただし、話芸の速記を元にした底本の特徴を残すために、繰り返し記号はそのまま用いました。
また、総ルビの底本から、振り仮名の一部を省きました。
底本中ではばらばらに
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