ま》、先程の文治郎様が今の人達を連れ出してくださいましたとの事、お礼を仰しゃいまし」
庄「誠に種々《いろ/\》御厄介に相成りました、余り不法を申しますから残念に心得、一言二言云うと貴方《あなた》、白刃《はくじん》を振廻《ふりま》わし、此の狭い路地を荒す無法の奴でございます」
國「もし旦那、彼奴等《あいつら》を何処《どこ》へ連れてお往《い》でなさいやしたえ」
文「ウン、表の割下水《わりげすい》の溝《どぶ》の中へ投《ほう》り込んで来た」
國「えゝ溝の中へ投り込んで来たとえ、苛《ひど》い事をお行《や》りなすったねえ、今に上ってきやアしませんか」
文「上っても腕は利かん、逆に捻って胴を下駄で強《ひど》く蹴《け》て、手足を挫《くじ》いて置いたから這い上って帰るだろう」
國「へえ苛い事をなさるねえ、私《わっち》は又|何処《どっ》かの待合茶屋《まちあいぢゃや》へでも連れてって、扨《さて》如何《いかゞ》の次第でございますか、兎に角任せて下さいと云って、お前《めえ》さんが仲人《ちゅうにん》に入って、茶か何か呑ませているんだろうと思って居りました」
文「茶などを呑ませてたまるものか、彼奴等《
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