が、これから災難で此の罪が友之助に係りまして、忽《たちま》ちにお役所へ引かれますのを見て、文治郎|自《みず》から名告《なの》って出て、徒罪《とざい》を仰付《おおせつ》けられ、遂に小笠原島へ漂着致し、七ヶ年の間、無人島《むにんとう》に居りまして、後《のち》帰国の上、お町を連れて大伴蟠龍軒を討ち、舅《しゅうと》の無念を晴すと云う、文治郎漂流奇談のお話も楽《らく》でございます。
    (拠若林※[#「※」は「おうへん+甘」、256−12]藏、酒井昇造速記)



底本:「圓朝全集 巻の四」近代文芸・資料複刻叢書、世界文庫
   1963(昭和38)年9月10日発行
底本の親本:「圓朝全集 巻の四」春陽堂
   1927(昭和2)年6月28日発行
※「旧字、旧仮名で書かれた作品を、現代表記にあらためる際の作業指針」に基づいて、底本の表記をあらためました。
ただし、話芸の速記を元にした底本の特徴を残すために、繰り返し記号はそのまま用いました。
また、総ルビの底本から、振り仮名の一部を省きました。
底本中ではばらばらに用いられている、「其の」と「其」、「此の」と「此」は、それぞれ「其の」と「此の
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