かく》の如く」とポーンと足を斬りました。
村「あゝ人殺し」
と言いながら前へ倒れる。其の刀でえいと斬るとバラリッとお母《ふくろ》の首が落ちました。随竜垣に手を掛けて土庇《どびさし》の上へ飛上って、文治郎|鍔元《つばもと》へ垂れる血《のり》を振《ふる》いながら下をこう見ると、腕が良いのに切物《きれもの》が良いから、すぱり、きゃっと云うばかりで何《なん》の事か奥では酒を飲んでいて分りません。
蟠「何《なん》だ/\」
村「人殺し/\」
安「それは飛んだこと」
とひょろ/\よろけながら和田原安兵衞が来て、
安「どう遊ばした、お母様《ふくろさま》も怪《け》しからぬ……何者でござる、確《しっか》り遊ばして」
と言いながらお村を抱き起そうとする時、後《うしろ》から飛下りながら文治郎がプツリッと拝み討ちに斬りますと、脳をかすり耳を斬落《きりおと》し、肩へ深く斬り込みましたから、あっと仰様《のけざま》に安兵衞が倒れました。蟠作は賊ありと知って討とうと思いましたが、慌《あわ》てる時は往《ゆ》かぬもので、剣術の代稽古をもする位だから、刀を持って出れば宜《よ》いに、慌てゝ居りますから心得のない
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