ました、斯《こ》うやって同じ長屋にいれば、節句銭《せっくせん》でも何《なん》でも同じにして居ります、お前さんの所が浪人様でも、引越《ひっこ》して来た時は蕎麦《そば》は七つは配りゃアしない、矢張《やっぱ》り二つしか配りはしないじゃないか、お母さんは仕損いも何もなさりはしないのに、旦那が知らないと思って、種々《いろ/\》な事を云って旦那を困らして、お前さんはお顔に似合わない方です」
 あ「顔に似合うが似合うまいが大きにお世話だ、さっさと持ってお帰り」
 と云いながら、握飯《むすび》をポカーリッと投《ほう》り付けました。
 彦「何をするんです、勿体《もってえ》ねえや、ムニャ/\/\持って来たってなんでえ」
 あ「お母様《っかさま》、あなたは納豆売風情に握飯を貰って食《あが》りとうございますか、それ程食りたければ皿ごと食れ」
 と云いながら入物《いれもの》ごと投《ほう》り付けましたが、此の皿は度々《たび/\》焼継屋《やきつぎや》の御厄介になったのですから、お母《ふくろ》の禿頭《はげあたま》に打付《ぶッつか》って毀《こわ》れて血がだら/\出ます。口惜《くやし》くって堪《たま》らないからおあさの足
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