て遊んでいると云うことだが、それは廃《よ》せよ、商人《あきんど》の女房になって其様《そん》なことをしては宜しくない、今までの芸者屋とは違うぞ、世間の評も宜《よろし》くないから、友之助の留守には何《ど》んな男が来ても留守だから上げることは出来んと云って速《すみやか》に帰せよ、必ず浮いた心を出すな、手前は今のような世辞を云うのが持前であるが、若し誰か手前に惚れて今のように凭《もた》れ掛り、手前のような挨拶《あいさつ》をすれば、それは男だから何《ど》んな間違いが出来るか知れん、其の時は友之助に対して操《みさお》を破らなければなるまい、己が冗談を云ったら己の手を払い除《の》け、旦那貴方は宜《よ》くないお方だ、私共《わたくしども》両人《ふたり》を助けて夫婦にして下すった恩人でありながら、苟《かりそ》めにも宜くない、此の後《のち》は貴方の所へは参りませんときっぱり云ってくれるくらいな心があれば、己も嬉しく思う、今日の処は冗談にするが以後はならんぞ、さ一杯飲んで帰えれ/\」
と云われてお村は間《ま》が悪いから真赤になって、猫が紙袋《かんぶくろ》を被《かぶ》ったように逡巡《あとびさり》にして、こそ/
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