ゝ》しくって優しいお方はありませんよ」
 文「それそう云うことを云うから男が迷うのだ、罪作りな女だのう」
 と常にない文治郎は微酔《ほろよい》機嫌《きげん》で、お村の膝へ手をつきますから、お村は胸がどき/\して、平常《ふだん》からお村は文治郎に惚れて居りましたが、何時《いつ》でも文治はきりりっとしているから云い寄る術《すべ》もなくっていたのが、常に変って色めきました文治郎の様子に、
 村「旦那、本当に左様《そう》なら私は死んでも宜《よ》うございますよ」
 と云いながら窃《そ》っと文治郎の手を下へ置いて立上り、外を覘《のぞ》いて見てぴったり入《いり》□□□□□□□、□□□□□□□□、□□□□□□閉《た》て、薄暗くなった時、文治の側へぴったり坐って、
 村「旦那、貴方は本当に私の様なものをそう云って下されば、私は友之助に棄てられても本望《ほんもう》でございますが、其の時は貴方私のような者でも置いて下さいますか」
 と文治郎の□□□□□□□□□□□が、こんな美しい女に手を取られて凭《もた》れ掛《かゝ》られては何《ど》んな者でもでれすけになりますが、文治郎はにやりと笑い、お村の手を払って立上り
前へ 次へ
全321ページ中140ページ目


小説の先頭へ
文字数選び直し
三遊亭 円朝 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ 登録 ご利用方法 ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング