、表向きに致さん」
と哮《たけ》り立って呶鳴ると、
伴「静《しずか》におしなせえ、隣はないが名主のない村じゃアないよ、お前《めえ》さんがそう哮り立って鯉口を切り、私《わっち》の鬢《びん》たを打切《うちき》る剣幕を恐れて、ハイさようならとお金を出すような人間と思うのは間違《まちげ》えだ、私なんぞは首が三ツあっても足りねえ身体だ、十一の時から狂い出して、脱《ぬ》け参《めえ》りから江戸へ流れ、悪いという悪い事は二三の水出し、遣《や》らずの最中《もなか》、野天丁半《のでんちょうはん》の鼻《はな》ッ張《ぱ》り、ヤアの賭場《どば》まで逐《お》って来たのだ、今は胼《ひゞ》皹《あかぎれ》を白足袋《しろたび》で隠し、なまぞらを遣《つか》っているものゝ、悪い事はお前より上だよ、それに又|姦夫々々《まおとこ/\》というが、あの女は飯島平左衞門様の妾で、それとお前がくッついて殿様を殺し、大小や有金《ありがね》を引攫《ひっさら》い高飛《たかとび》をしたのだから、云わばお前も盗みもの、それにお國も己なんぞに惚れたはれたのじゃなく、お前が可愛いばッかりで、病気の薬代《やくだい》にでもする積りで此方《こっち》に持ち
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