う。此の後《あと》は何《ど》うなりますか、次囘《つぎ》までお預《あずか》り。
十二
伴藏の家《うち》では、幽霊と伴藏と物語をしているうち、女房おみねは戸棚に隠れ、熱さを堪《こら》えて襤褸《ぼろ》を被《かぶ》り、ビッショリ汗をかき、虫の息をころして居るうちに、お米は飯島の娘お露の手を引いて、姿は朦朧《もうろう》として掻消《かきけ》す如く見えなく成りましたから、伴藏は戸棚の戸をドン/\叩き、
伴「おみね、もう出なよ」
みね「まだ居やアしないかえ」
伴「帰《けえ》ってしまった、出ねえ/\」
みね「何《ど》うしたえ」
伴「何うにも斯《こ》うにも己《おれ》が一生懸命に掛合ったから、飲んだ酒も醒《さ》めて仕舞った、己《おら》ア全体《ぜんてい》酒さえのめば、侍《さむれえ》でもなんでも怖《おっ》かなくねえように気が強くなるのだが、幽霊が側へ来たかと思うと、頭から水を打ちかけられるように成って、すっかり酔《よい》も醒め、口もきけなくなった」
みね「私が戸棚で聞いていれば、何《なん》だかお前と幽霊と話をしている声が幽《かす》かに聞えて、本当に怖かったよ」
伴「己《おれ》は幽霊に百両の
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