ね》て、脇差《わきざし》の小柄《こづか》を腹《はら》の上に乗《のつ》けてお置きなさいと云《い》つたんで。長「ムヽウ禁厭《まじなひ》かい。弥「疝気《せんき》の小柄《こづか》ツ腹《ぱら》(千|住《じゆ》の小塚原《こづかつぱら》)と云《い》つたら怒《おこ》りやアがつた、跡《あと》から芳蔵《よしざう》の娘《むすめ》が労症《らうしやう》だてえから、南瓜《たうなす》の胡麻汁《ごまじる》を喰《く》へつてえました。長「何《なん》だい、それは。弥「おや/\労症《らうしやう》南瓜《かぼちや》の胡麻汁《ごまじる》つて。長「馬鹿《ばか》な事を云《い》ふな、手前《てめえ》は江戸《えど》ツ子《こ》ぢやアねえぞ、十一の時《とき》三|州《しう》西尾《にしを》の在《ざい》から親父《おやぢ》が手を引いて家《うち》へ連《つ》れて来《き》て、何卒《どうぞ》置いてくれと頼《たの》まれる時、己《おれ》が鼠《ねづみ》半切《はんぎれ》へ狂歌《きやうか》を書いて遣《や》つたツけ、ムヽウ何《なん》とか云つたよ、えゝ「西尾《にしを》から東《ひがし》を差《さ》して来《き》た[#「来《き》た」に白丸傍点][#「来《き》た」の左に「北」の注記]
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