し、彼女達の「健康」と「勤勉」とをさえ保証する事を見慣れ、聞き慣れて来た。
………連載一回分(二千字前後)欠………
堕落し立てのホヤホヤ
[#ここから改行天付き、折り返して1字下げ]
記者の友人[#「記者の友人」に傍点]甲「女なら今の東京だね」
記者の友人[#「記者の友人」に傍点]乙「どうして」
甲「どうしてだって、東京の職業婦人はまだ出来立てのホヤホヤだろう。そいつが又堕落し立てのホヤホヤと来ているから、面白いだろうじゃないか」
乙「という意味は……」
甲「頭がわりいな。第一、往来をあるいて、本物の職業婦人かどうかという事をめっけるのが面白いじゃないか。その次には、どんな風に渡りをつけるか。彼女達のブローカーはどこに居るのか。居れば店の中か外かという事を探し出すのが、又探偵小説以上の興味だぜ」
乙「フン、それだけか」
甲「どうして……これからさ。そこで彼女達い有り付くと、玄人《くろうと》ともつかず素人《しろうと》ともつかぬ新しい味わいがあるね。これが前芸で、だんだん深くなると、彼女たちは根が半玄人だからじきにまいって、あべこべに夢中になるのがある。そいつをからかう面
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