はとうの昔に上がってしまっている。維新を一段落として、今度の大地震を打ち止めとして、消え消えとなって行きつつある。
 彼等のことを思うてここに到ると、思わず身うちがふるえるような気がする。
 しかし尚《なお》最後に、彼等江戸ッ子の衰亡の原因が、こうした精神的方面からばかり来たものでないことを付け加えておきたい。彼等は人数の上から見ても、早かれ遅かれ亡びて行かねばならぬと考え得べき理由がある。
 江戸ッ子の人口減少……何という悲惨な言葉であろう。このような事実を調べた人が前にあるかどうか知ら。記者は只いろんな方面から見て、この悲惨な言葉が事実上にあり得ることを疑い得なくなったのであるが、実に情ない恐ろしいような気がした。殊にその減少の事実とこれを裏書する原因が、どれもこれも深刻な或る意味のことばかりで、書くに忍びないような気がした。
 しかし「新東京の裏面」を語るには、どうしてもこの点を明らめねばならぬ。しかもそれは、一面、文化人種滅亡の真原因とも見られるのであるから、思い切って書くことにした。
 江戸ッ子減少の第一の事実は江戸ッ子に親類が少いということである。日比谷を初めとして東京市内
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