号の遭難事件に起ったような乗組員の災禍は、優秀な緩衝帽衣によって巧みに防止された。
 また艦体は、ヤクーツク[#、94−下段−19]造船所の研究の成果による最も強力な耐圧構造を持っていたので、巨大な外力を受けた瞬間に、前後に約二分の一に収縮したが、破壊を免れることが出来た。それから艦体の外部に張りめぐらされた網状の電界中和装置は、怪人集団の城塞から発射した嵐のような原子弾をよく捕捉し、中和して無害とならしめた。
「目標までの距離、五千八百……」
 航海士がレーダーにあらわれた目盛を元気に読みあげたときには、艦は再び正常な航路についていた。
「……五千五百……五千四百……」
 やがて再び艦が城塞までの距離を五キロに縮めたとき、又しても正面から外力によって突き戻された。
 が、やっぱり同じ順序によって、艦はなお安全であり、航路を恢復した。
 こんなことが前後に三時間に亙って六回も繰返えされた。だがウラル号とその乗組員は、すこしもひるむ色を見せず、執拗に城塞への肉迫をくりかえした。
「この次起ったら七回目だぜ。少々こたえるね」
 ドレゴが遂に弱音をちょっぴり吐いた。
「われわれはピストンにつ
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