らじ 四六―四八
第二の光線常に第一のそれよりいでゝ再び昇る、そのさま歸るを願ふ異郷の客に異ならず 四九―五一
かくのごとく、彼の爲《な》す所――目を傳ひてわが心の内に入りたる――よりわが爲す所いで、我は世の常を超《こ》えて目を日に注げり 五二―五四
元來《もとより》人の住處《すまひ》として造られたりしところなれば、こゝにてはわれらの力に餘りつゝかしこにてはわれらが爲すをうること多し 五五―五七
わが目のこれに堪《た》ふるをえしはたゞ些《すこし》の間なりしも、そがあたかも火よりいづる熱鐡の如く火花をあたりに散《ちら》すを見ざる程ならざりき 五八―六〇
しかして忽ち晝晝に加はり、さながらしかすることをうる者いま一の日輪にて天を飾れるごとく見えたり 六一―六三
ベアトリーチェはその目をひたすら永遠《とこしへ》の輪にそゝぎて立ち、我はわが目を上より移して彼にそゝげり 六四―六六
かれの姿を見るに及び、わが衷《うち》あたかもかのグラウコが己を海の神々の侶たらしむるにいたれる草を味へる時の如くになりき 六七―六九
抑※[#二の字点、1−2−22]《そも/\》超人の事たるこれを言葉に表《あら》はし
前へ
次へ
全484ページ中4ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
ダンテ アリギエリ の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング