O―一〇五
今やわが言《ことば》は(わが想起《おもひいづ》ることにつきてさへ)、まだ乳房《ちぶさ》にて舌を濡らす嬰兒《をさなご》の言《ことば》よりもなほ足《た》らじ 一〇六―一〇八
わが見し生くる光の中にさま/″\の姿のありし爲ならず(この光はいつも昔と變らじ) 一〇九―一一一
わが視る力の見るにつれて強まれるため、たゞ一の姿は、わが變るに從ひ、さま/″\に見えたるなりき 一一二―一一四
高き光の奧深くして燦《あざや》かなるがなかに、現はれし三《みつ》の圓あり、その色三にして大いさ同じ 一一五―一一七
その一はイリのイリにおけるごとく他の一の光をうけて返すと見え、第三なるは彼方《かなた》此方《こなた》より等しく吐かるゝ火に似たり 一一八―一二〇
あゝわが想《おもひ》に此《くら》ぶれば言《ことば》の足らず弱きこといかばかりぞや、而してこの想すらわが見しものに此ぶればこれを些《すこし》といふにも當らじ 一二一―一二三
あゝ永遠《とこしへ》の光よ、己が中にのみいまし、己のみ己を知り、しかして己に知られ己を知りつゝ、愛し微笑《ほゝゑ》み給ふ者よ 一二四―一二六
反映《てりかへ》す光のごとく汝の
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