き 九四―九六
彼我に曰《い》ふ。完き生涯と勝《すぐ》るゝ徳とはひとりの淑女をさらに高き天に擧ぐ、その法《のり》に從ひて衣を着《き》面※[#「巾+白」、第4水準2−8−83]《かほおほひ》を付《つく》る者汝等の世にあり 九七―九九
彼等はかくしてかの新郎《はなむこ》、即ち愛より出るによりて己が心に適《かな》ふ誓ひをすべてうけいるゝ者と死に至るまで起臥《おきふし》を倶《とも》にせんとす 一〇〇―一〇二
かの淑女に從はんため我若うして世を遁《のが》れ、身に彼の衣を纏《まと》ひ、またわが誓ひをその派の道に結びたり 一〇三―一〇五
その後、善よりも惡に親しむ人々、かのうるはしき僧院より我を引放しにき、神知り給ふ、わが生涯のこの後いかになりしやを 一〇六―一〇八
またわが右にて汝に現はれ、われらの天のすべての光にもやさるゝこの一の輝《かゞやき》は 一〇九―一一一
わが身の上の物語を己が身の上の事と知る、彼も尼なりき、また同じさまにてその頭《かうべ》より聖なる首※[#「巾+白」、第4水準2−8−83]《かしらぎぬ》の陰《かげ》を奪はる 一一二―一一四
されど己が願ひに背《そむ》きまた良《よ》き習《
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